コロナ禍において、今までになかったストレスを抱えこんでしまっている従業員も少なくないものと思われます。
中には、メンタルヘルス不調を生じているものもいるかもしれません。
社員のこころの不調に管理監督者が早めに気づき、早期の対応を行っていくことは職場のメンタルヘルスケアの中でも非常に大事なポイントとなります。
管理監督者が部下の不調に気付くきっかけは、その部下の「変化」に気づくことです。代表的な「変化」の例を以下に列挙します。
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・遅刻・早退・欠勤が増えた
・パフォーマンスの低下、ミスが目立つ
・報告・連絡・相談が少なくなった
・身だしなみが悪くなった
・元気がなく、表情が乏しくなった
・口数が減った(または増えた)
・些細なことで腹を立てるようになった
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変化に早く気づくためにも、従業員との日頃からのコミュニケーションは欠かせません。
また、管理監督者が気づかなくても、職場の同僚が変化に気づく場合もあります。
そのような場合には早めに管理監督者に相談するよう、職場全体で助け合う風土を醸成しておくことも重要でしょう。
変化に気づいた管理監督者は、部下の話を丁寧に聴くように努めます。
決して詰問調になることなく、聴き役に徹することが部下の本音を引き出す上で重要となります。
プライバシーに配慮した環境で話を聴くことも大事です。その結果、専門家への相談が必要だと感じたら、産業医等の事業場内産業保健スタッフへの相談や、状況によっては外部の専門医への受診を促します。
管理監督者も何の予備知識もない状況では、メンタル不調者が職場で出た際にその役割を適切に果たすことは難しいかもしれません。
このためにも、教育研修の機会に管理監督者の役割や部下とのコミュニケーションのトレーニングを行っておくことも大事です。
事業場内の産業保健スタッフや外部の専門家(産業医等)を活用して、定期的な教育研修の機会を持つようにしましょう。